ボーク重子さん著「『非認知能力』の育て方」読了。
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ここのところ小学生向けの育児書というか教育指南本を読んでるのだけど、この前に読んだ2冊がタイトルの割に中受と勉強に特化していたり、逆にプロアスリートに特化していたりで、そりゃまあ優秀な子ならこれできますけどね、って感じで辟易していたのだけど。
そうそう、こういうのが読みたかったのよ~、と嬉しくなった一冊。
確かに娘さんのボークスカイさんは幼少の頃からとても優秀だったのはうかがえるのだけど、ここに書かれていることは必ずしも優秀なお子さんだけに当てはまるものではなく、どちらかというと親の意識の問題なので、どんな子にでも適用しやすいし、少なくとも悪い作用にはならないのではないかと思う。
書かれている本筋とは少しずれるのだけど、ボークスカイさんは今の日本でいうところのオルタナティブスクールのような学校を卒業しているらしく。勉強勉強というような学校ではないけれど、有名大学への進学実績はすごいらしい。でもそれを読んで、たぶん、高校生になる段階でそこに残っているのが、優秀な子ばかりなんだろうな、と感じた。
各自興味のあることを自分で突き詰めて学んでいく、というのは自主性のある子はどんどん伸びていくだろうし、そういう子は後からいわゆる一般的な勉強をやっても全然追いつくだろうけど、息子みたいなゆっくりなタイプはどんどん遅れていくだろうなあと。逆に何でもそつなくこなせる娘みたいなタイプは、勉強勉強より非認知能力重視で育てても良かったのかもしれない。
などと思いながら読んだ感想。
まあなんというか、ここに書かれていることは全部子供にとって良いことで、1つ1つはそんなに大変なことではないのだけれど、とにかく子供としっかり向き合う必要があり、もうほんと「しっかり子供を育てようと思ったら手間と時間がかかるのね・・・」という気持ちになりました改めて。
子供としっかり対話をし、コミュニケーションをし、しっかり外遊びをさせ、家庭のルールについて家族で話し合い、自己肯定感を高める声掛けをし、得意を伸ばしてあげてetc。という、これを全部しようと思ったら、子供とかなりしっかり向き合わないとダメだよなあ、なんて思いました。
母親自身のことも書かれていて、全てを完璧にはできないので、やらなくていいこと、やらなければいけないことを整理しましょうとか。親の不幸感は子供に伝染してしまうから親もパッションを持ってハッピーでいましょうとか、ざっくり言うとそんな感じの。
最近、私がいっぱいいっぱいで、夫にも子供にもよく怒っているので反省です。。。とりあえずは「やらなくていいことリスト」を作って、もう少し私自身がハッピーに暮らせるようにしたいですね。子供らのこともガミガミ言わないようにしたい。
全体的に私的にはとても納得感ある内容だったけれど、ほんとに育児書に近い感じなので、「こうすれば子供の非認知能力がのびる!」みたいな効率的な解を知りたい人には向いてないかも。
ところで、息子のイヤイヤがどうにかならんかな、と常々思っているわけですが、数多の本を読んでもそこに対する解ってないんだよね・・・。まあ、タイムアウト法とかありはしますけども。ボークさんのこの本を読んでも、そうは言ってもボークさんもイライラして怒っちゃったこともあるようで、佐藤ママの本読んでもそうだったし、結局イヤイヤはみんな悩んで試行錯誤しているうちにその時期を過ぎていった、という感じなのかな😓
ボークさんの文才かと思うのですが、全体的にすごく要点がまとまっていて、それでいて押しつけがましさがなくて、とても読みやすい本でした。